「年寄りじゃないから杖は嫌」と言った77歳の母が、今では手放せなくなった話
よろけるようになってきた
間質性肺炎で体重が落ち、筋力も落ちてきた母。
歩くのがしんどそうで、ちょっとしたことでよろける場面が増えてきました。段差でもないところでふらっとする。外出先でバランスを崩しそうになる。見ていてひやっとすることが、一度や二度ではありませんでした。
そこで杖を勧めてみました。
「77歳は年寄りじゃない」
即座に拒否されました。
**「そんなもの持ちたくない。年寄りみたいで嫌だ」**と。
77歳でもそう思うものなんだな、と少し驚きました。でも気持ちはわかります。杖=お年寄りのイメージがある。まだそんな年じゃないという気持ち、あって当然だと思います。
でも実際によろけているし、転んでからでは遅い。なんとか使ってもらえないかと考えました。
おしゃれなデザインを見せてみた
「杖=地味で病院っぽい」というイメージを変えることにしました。
今は、花柄・スリムなシルエット・きれいな色のものなど、デザインにこだわった杖がたくさんあります。「ステッキ」と呼ばれるようなものは、持っているだけでおしゃれに見えるものもある。
いくつか候補をピックアップして母に見せました。
「これ、杖なの?」という反応でした。そこから少し話が変わってきました。
「じゃあ一本だけ試してみようか」
いくつか見せたうえで、**「まず手頃なものを一本だけ試してみよう」**という話になりました。
折りたたみ式で持ち運びやすく、価格も手頃なこちらを選んでもらいました。
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折りたたんでバッグに入れられるので、使わないときもかさばりません。「試しに一本」に選びやすい価格帯です。先ゴムがセットになっているので届いてすぐ使えます。
使ってみたら、手放せなくなった
実際に使い始めると、母は少しずつその便利さに気づいていきました。
- 車の乗り降りのとき、ドアに手をかける代わりに杖があると安心
- 玄関で靴を脱ぎ履きするとき、ちょっとバランスをとりやすい
- 椅子から立ち上がるとき、体を支えるものがあると全然違う
健康なときは気にもならないことが、筋力が落ちると全部ひとつひとつ負担になる。その棒一本があるだけで、どれだけ違うか。
母も**「これ、あると全然違うね」**と言うようになりました。今ではお出かけのときの必需品になっています。
杖を受け入れてもらうコツ
振り返ると、「便利でしょ」「安全のために」と説得しても、なかなか聞いてもらえなかったと思います。
デザインから入ったのが正解でした。
「これかわいいじゃない」と思ってもらえると、拒否感がやわらぐ。おしゃれなものを持ちたいという気持ちは、何歳になっても変わらないんだなと思いました。
転んで骨折してからでは、回復にも時間がかかるし、本人の気持ちも一気に落ちます。本人が「持ちたい」と思えるものを一緒に探す、そのひと手間が大事だったなと思っています。
「杖を勧めたら拒否された」という方に、少しでも参考になればうれしいです。